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配当割引モデルをわかりやすく解説。ゼロ成長・定率成長モデルの計算式がなぜそうなるのか説明します

2026.06.17

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    2026/6/17 07:17

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    この記事では、株式投資や企業価値評価において基本的な評価手法となる配当割引モデルについて、図解の考え方や数式の成り立ちを含めてわかりやすく解説します。

    企業価値評価の計算式は一見すると複雑に見えます。数式の背景にある数学的な事実をひもとくことで、計算式の意味を深く理解することが可能になります。企業の経営企画や財務に関わる実務担当者にとって、自社の株価が市場でどのように評価されるかを理解することは非常に重要です。配当割引モデルの構造を体系的に確認していきましょう。

    [[筆者|今回はよくある棒グラフのN年後~に積みあがっていくような図は使わず、もっとわかりやすく図解して解説します。図解解説を先に確認したい方は目次からジャンプしてみてください]]

    ※当記事は投資を推奨したり予測するような意図は一切ありません。ファイナンス知識としての解説になりますのであらかじめご注意ください。

    配当割引モデルの基本概念と株価算定の考え方

    まずはじめに、配当割引モデルという評価手法の全体像と、なぜこのモデルで理論株価を算定するのかという基本的な考え方について解説します。

    企業価値を測る尺度は多数存在します。配当割引モデルは株主に直接還元される利益に焦点を当てた手法と言えます。

    配当割引モデルとは何か

    配当割引モデルとは、企業が将来支払うと予想される配当金の合計額を現在の価値に割り引いて、株式の理論上の価値を算出する手法です。配当割引モデルは、英語のDividend Discount Modelの頭文字をとってDDMとも呼ばれます。

    [[筆者|「現在の価値に割り引いて」とはすごく簡単に言うと、現在の100円より未来の100円の方が価値が低いと考えてその分マイナスして、ということです]]

    DDMとは、株式投資における企業価値を評価するための基本的なアプローチのことです。株式投資によって得られる利益には、株価の値上がり益であるキャピタルゲインと、企業から受け取る配当金であるインカムゲインが存在します。

    配当割引モデルは、株式の根源的な価値は将来得られる配当金の総和であるという考え方に基づいています。企業が事業活動を通じて得た利益の一部は、株主に還元されます。その還元される現金をベースに企業価値を測るという手法です。

    利益から設備投資などを差し引いたキャッシュフローを評価する手法も存在します。配当割引モデルは株主が実際に手にする現金に直接焦点を当てている点が特徴で、配当金という目に見える成果を基準とするため、投資家にとって理解しやすい評価モデルです

    理論株価を算出する目的と重要性

    理論株価を算出する目的は、市場で実際に取引されている株価が割安であるか、割高であるかを判断するための客観的な基準を持つためです。

    市場の株価は、投資家の心理や一時的なニュースの影響を受けて日々変動します。理論株価という指標を持つことで、一時的な価格のブレに惑わされずに企業の本質的な価値を見極めることが可能になります。

    企業の経営を担う立場の人々にとって、自社の株価が市場で適切に評価されているかを確認する有効な手段となります。自社の株価が理論株価を大きく下回っている場合、市場に対して自社の成長性や配当方針を適切に周知できていない可能性があります

    [[筆者|この場合、適切な情報開示を通じて市場との対話を深める努力により、企業価値の向上を図ることができます]]

    理論株価の算出は、単なる投資指標の計算にとどまりません。企業の財務戦略を見直すための重要な材料となります。客観的な数値に基づく分析により、経営方針の妥当性を検証することが可能になります。

    配当割引モデルにおける「割引率」の意味

    次に、配当割引モデルの計算において中核的な役割を果たす「割引率」の概念について説明します。

    将来の価値と現在の価値の違い

    配当割引モデルを理解する上で、将来の価値と現在の価値の違いを認識することが不可欠です。現在手元にある100万円と、1年後に受け取る100万円では、その経済的な価値は等しくありません

    現在手元にある100万円を金利1%の銀行に預金すれば、1年後には101万円になります。1年後に受け取る100万円を現在の価値に直すと、100万円よりも少ない金額になります。

    [[筆者|なので、将来の100万円のほうが価値が低いと考えるわけです。将来のお金を現在の価値に換算する計算処理を「割り引く」と呼んでいます]]

    割り引く際に使用する割合を「割引率」と言います。割引率とは、将来受け取る金銭を現在の価値に換算する際に用いる利率のことです。時間が経過するほど将来の不確実性が高まります。遠い将来のキャッシュフローほど大きく割り引かれることになります。将来の配当金に割引率を適用する計算により、現在の時点での正確な価値を算出することができます。

    割引率(期待収益率)の算出方法

    株式の配当割引モデルにおける割引率には、投資家がその株式に対して求める期待収益率が用いられます。期待収益率とは、投資家が投資額に対してどれだけの利回りを期待しているかを示す数値のことです。

    株式投資は元本が保証されていないため、投資家はリスクを負担することになります。投資家は銀行預金や国債などの無リスク資産の利回りに加えて、リスクに応じた上乗せの利回りであるリスクプレミアムを求めます。

    期待収益率の算出には、CAPMという理論が広く用いられます。CAPMとは、資本資産価格モデルの略であり、無リスク利回りに市場全体のリスクプレミアムと個別銘柄の価格変動リスクを示すベータ値を掛け合わせた数値を足して期待収益率を計算する手法のことです。

    投資家が求める利回りが高いほど、割引率は高くなります。割引率が高くなると、将来の配当金の現在価値は小さくなります。現在価値が小さくなる計算結果により、理論株価は低く算出されます。企業の業績変動リスクが高いとみなされると、投資家は高い期待収益率を求めるため、理論株価が低下する要因となります。

    無リスク利回りには通常、10年物国債の利回りが採用されます。市場全体のリスクプレミアムは、過去の株式市場の平均的な収益率から無リスク利回りを差し引いて求められます。

    [[筆者|10年国債の利回りは1~3%程度であることが多いです。ここから税金や手数料が引かれるため実際に残る金額はもうすこし少なくなります]]

    ベータ値は、株式市場全体が1%変動した際に特定の銘柄が何%変動するかを示す感応度の指標です。これらの数値をCAPMの公式に当てはめることで、客観性のある割引率を算定することが可能になります。

    ゼロ成長モデル

    つづいて、配当割引モデルの中で最も基本的な形態であるゼロ成長モデルについて解説します。ゼロ成長モデルの計算式の成り立ちを確認していきましょう。

    ゼロ成長モデルとは

    ゼロ成長モデルとは、企業が支払う配当金が将来にわたって一切成長せず、毎年一定の金額が永遠に支払われ続けると仮定したモデルのことです。

    [[筆者|ゼロ成長モデルはこの後わかりやすく図解します]]

    現実の企業活動において、企業の利益や配当金が永遠に変わらない状況は想定しにくいものと思われます。成熟した産業に属し、今後の利益成長が見込めないものの、安定したキャッシュフローを生み出し続ける企業の評価において、ゼロ成長モデルの考え方が適用されることがあります。設備投資が一巡し、利益の大部分を配当に回している企業などの評価に用いられることもあるようです。成長性という要素を排除した純粋な配当の現在価値を測定するモデルと言えます。

    ゼロ成長モデルの計算式の成り立ち

    ゼロ成長モデルの計算式は非常にシンプルです。理論株価は、1株当たりの配当金を割引率で割ることで求められます。計算式で表すと

    理論株価=配当金÷割引率

    となります。
    毎年受け取る配当金をD、割引率をrとし、1年後の配当金の現在価値は、D÷(1+r)となります。

    2年後の配当金の現在価値は、D÷(1+r)の2乗です。
    3年後はD÷(1+r)の3乗となり、同じ計算が永遠に続きます。

    計算式の過程を追う行動により、配当金÷割引率という結果の裏側にある数学的な事実を確認できます。

    [[筆者|このあたりの説明は様々なサイトで解説されているので、探してみるとわかりやすい記事が見つかると思います]]

    定率成長配当割引モデル(ゴードンモデル)

    それでは、実務でも頻繁に用いられる定率成長配当割引モデルについて解説します。ゼロ成長モデルに成長率の概念を加えた計算式の内容を確認していきましょう。

    定率成長配当割引モデルとは

    定率成長配当割引モデルとは、企業の配当金が毎年一定の成長率で永遠に増加し続けると仮定した評価モデルです

    [[筆者|定率成長モデルもこの後わかりやすく図解します]]

    定率成長配当割引モデルは、提唱者の名前をとってゴードンモデルとも呼ばれます。企業の利益は経済全体の成長や事業の拡大に伴って増加していくのが一般的です。

    利益の増加に合わせて配当金も徐々に増配されると考えるのが自然なアプローチとなります。定率成長配当割引モデルは、安定した成長軌道に乗っている企業の理論株価を算出する際によく用いられます。ゼロ成長モデルよりも現実に近い仮定を置いているため、実務でも利用される頻度が高い手法です。

    企業の長期的な経営計画において、売上高や営業利益の目標成長率が設定されている場合、その成長率を配当成長率の参考にすることも一つの手法です。過去の配当実績のトレンドを分析し、将来にわたって持続可能な成長率を見積もる作業も実務上は重要です。

    多段階成長モデルの考え方と計算プロセス

    次に、より現実の企業の成長曲線に合わせた多段階成長モデルについて解説します。定率成長の仮定を緩和し、複数の成長段階を設定する手法を確認していきましょう。

    企業のライフサイクルに合わせた多段階成長モデル

    多段階成長モデルとは、企業の成長段階を複数の期間に分け、それぞれの期間で異なる配当成長率を設定して理論株価を算出する手法です

    定率成長配当割引モデルでは、未来永劫同じ成長率が続くと仮定していました。急成長している企業が、永遠に高い成長率を維持することは現実的には困難と思われます。

    企業には創生期、成長期、成熟期といったライフサイクルがあります。成長期には高い配当成長率を実現します。成熟期に入ると成長率は低下し、経済全体の成長率と同程度の安定した水準に落ち着く傾向があります。多段階成長モデルは、企業のライフサイクルに伴う成長率の変化をモデルに組み込むことで、より精緻な企業価値評価を目指すものです。

    代表的なものに、高成長期と安定成長期の2つの期間に分ける2段階成長モデルがあります。技術革新によって一時的に高い利益成長が見込まれる企業などを評価する際に有効です。

    図解:定率成長モデルとゼロ成長モデル・理論株価の考え方

    現在価値を求める解説でよくあるのが、投資タイミングから、1年後、2年後、3年後・・・と棒グラフを並べて説明する図です。棒グラフを用いた図もとてもわかりやすいのですが、実際の問題に直面した時に、棒グラフ上からは読み取れない点がいくつか存在します。

    今期首➡今期末、当期➡次期の関係性

    まず、今期首、今期末、当期、次期、といった用語の概念です。ファイナンス、財務会計実務では常識とされている用語の意味を特に初学者は勘違いしてしまうことが多いです。

    [[筆者|私も学習当初は用語による暗黙の前提条件に困惑した記憶があります]]

    わかりやすく、例題を用いて考えてきましょう。

    例題

    当社の普通株式の現在の配当は、1株当たり60円と予想されている。配当の成長率が今後5%で永久に継続すると期待されている。当社の現在の株価が1,000円であるとき、当社の普通株式の資本コストは何%か?

    解法[図解]

    まず「当社の普通株式の現在の配当」という難解な文章を紐解いていく必要があります。もちろん初学者でなければ、あっさりと解答できてしまう問題かもしれませんが、今回はあえて丁寧に状況を分解して考えてみましょう。

    紐解くのに必要な前提知識は以下の2点です。

    ①「普通株式の現在の配当」とは文脈によりますが基本的に当期の配当と考える
    現在の株価は将来のCFや変数(つまりコストや成長率)から算出される

    この前提を踏まえると、どうやら現在と未来の2つの軸で考える必要があることが見えてきます。では実際に図に落とし込んでみてみましょう。

    図1. 現在と将来を整理する

    横軸を時間とし、当期から次期に向けて図に落とし込みました。実は出題パターンや評価したい範囲によっては「当期の値から次期の値を求める」「期首の値から期末の値を求める」など、言い方が変わることがあります。ですが結局計算方法や考え方は同じです

    [[筆者|「次期の配当」「当期末の配当」が場合によっては同じものを指すこともありますが、基本的に1年後の配当かどうか?で考えれば間違えにくいです]]

    次に、「現在の配当」とは何なのかを考えてみましょう。文脈上は「現在の配当は、1株当たり60円と予想されている」とされており、この「予想されている」が混乱の種となります。

    予想されている、ということは未来だから次期の配当のことじゃないのか、と考えるかもしれませんが、「現在の配当」とは当期の配当を指しています。

    図2. 現在の配当、次期の配当が何を指すか

    それでは、改めて現在の株価の算出要素を図の上で考えてみましょう。将来のCFと変数とは、将来の配当予想と資本コスト、成長率のことです。

    例えば、当期の株価が与えられている場合、その値は次期の配当、資本コスト、成長率から算出されたものになります。

    図3. 現在の株価は将来のCFと変数から算出される

    これで株価と配当の関係性が図で見て確認できたと思います。

    [[筆者|棒グラフの図だとこの関係性が図解されていないため、わからない人も多かったのではないでしょうか]]

    この図を使って「ゼロ成長モデル」「定率成長モデル」も説明することが可能です。実際に図解したものが以下になります。

    図4.ゼロ成長モデル

    ゼロ成長モデルでは、成長率が0なので配当も基本的には増えません。逆に言うと配当が当期も次期も一定なのであれば、出題としてはゼロ成長モデルであることがほとんどです。成長率はずっとゼロなので一定です。

    定率成長モデルも図で見ていきましょう。

    図5.定率成長モデル

    定率成長モデルは成長率が数%与えられています。成長率自体は増加することはありません。出題としては資本コストも一定であることがほとんどです。

    配当はどうでしょうか。成長率に応じて配当は増加します。定率成長とは企業が成長していくという意味なので、その分配当も増えていくと考えるんですね。どのくらい配当が増えるかと言うと、成長率の分増えていきます。

    注目すべきは、次期の増えた配当から当期の株価が産出されている、という点です。ここがゼロ成長モデルとの明確な違いになります。一方で出題としては成長率や資本コストは一定である場合が多いです。

    図解によって、現在の株価と次期の配当や資本コストは計算上のつながりがあることがわかりました。最後に現在の株価から配当や資本コストを計算する方法を確認しましょう。

    図6.現在の株価から配当・資本コスト・成長率を算出する

    基本的には以下の式を覚えておけばどんな問題にも対応できます。ですが①配当予想が次期の値であること、②株価は当期の値であること、の2点はしっかりとおさえておきましょう。

    株価=配当予想/(資本コスト-成長率)

    配当割引モデルを利用するメリットとデメリット

    つづいて、配当割引モデルという評価手法自体のメリットとデメリットについて整理します。モデルの強みと限界を理解した上で活用していきましょう。

    配当割引モデルのメリット

    配当割引モデルを利用するメリットは、株主が実際に受け取るキャッシュフローである配当金を直接的な評価の対象としている点です。

    企業の利益には、会計上の見積もりや減価償却費などの現金支出を伴わない費用が含まれており、経営陣の会計方針によってある程度調整できる余地があります。配当金は実際に企業から外部に流出する現金であり、ごまかしがきかない客観的な指標です

    配当金という目に見えるキャッシュフローを基準にすることで、企業の真の収益力や株主への還元姿勢を評価しやすいという利点があります。計算式自体が比較的シンプルであり、理論的な背景が明確であることも評価される理由の一つです。

    配当割引モデルのデメリットと注意点

    配当割引モデルにはいくつかのデメリットや適用上の限界が存在します。配当金を支払っていない企業には利用できないという点です

    成長途上の新興企業などは、得られた利益を将来の事業拡大のために再投資することを優先し、無配としているケースが多く見られます。配当実績がない企業に対しては、配当割引モデルで価値を計算できません

    その他、割引率や配当成長率の設定に評価者の主観が入りやすいという問題もあります。これらの変数をわずかに変更しただけで、算出される理論株価が大きく変動する傾向があります

    また、定率成長配当割引モデルでは、割引率が配当成長率を下回る場合には計算式が成立しないという数学的な制約も存在します。企業の配当方針は必ずしも毎期の利益に完全に連動するわけではなく、経営判断によって利益が減っても安定配当を維持したり、逆に投資資金確保のために減配を行ったりすることもあります。一時的な配当方針の変更が理論株価に過度な影響を与えてしまうリスクには注意が必要です。

    配当割引モデルを実務の企業価値評価に活用するポイント

    最後に、配当割引モデルを実際の企業価値評価の実務に落とし込む際のポイントについて解説します。適切な適用対象の選定と、他の手法との組み合わせが重要となります。

    評価対象企業の選定基準

    配当割引モデルを実務で有効活用するには、評価対象となる企業の事業特性を見極めることが重要です。配当割引モデルが適しているのは、長期間にわたって安定的に配当を支払っている企業です

    電力会社、ガス会社、通信会社、鉄道会社などのインフラ関連企業や、成熟した市場で安定したシェアとキャッシュフローを維持している企業が該当します。これらの企業は、事業環境が急激に変化するリスクが相対的に低く、将来の配当金や成長率をある程度高い精度で予測することが可能と推測されます。

    景気動向の影響を大きく受けて業績や配当金が激しく変動する企業や、事業買収などの成長投資を優先して配当性向が一定しない企業に対しては、配当割引モデル単独での評価は適していないと言えます。

    配当性向とは、当期純利益に対してどれだけの割合を配当金として支払っているかを示す指標のことです。配当方針が明確に開示されており、株主還元に対する姿勢が安定している企業を選定することが、評価の精度を高める条件となります。

    他の企業価値評価手法との併用

    企業価値評価を正確に行うためには、配当割引モデルのみに依存するのではなく、他の評価手法と併用することが推奨されます。

    代表的な評価手法には、DCF法や類似企業比較法があります。DCF法とは、ディスカウント・キャッシュフロー法の略であり、企業が生み出す将来のフリーキャッシュフローを現在価値に割り引いて企業価値を算出する手法のことです。配当割引モデルと同様に将来のキャッシュフローを重視します。DCF法は以下の記事でも詳しく解説しています。

    企業価値算定"DCF法"を解説。割引率や計算方法、デメリットまでわかりやすく紹介

    類似企業比較法とは、市場で取引されている同業他社の評価指標と比較して自社の相対的な価値を測る手法のことです。マルチプル法とも呼ばれます。配当割引モデルによって算出された理論株価と、DCF法や類似企業比較法で導き出された価値を比較検討するアプローチにより、評価結果の妥当性を多角的に検証することができます。

    それぞれの評価手法には長所と短所があるため、複数の手法を組み合わせることで、より信頼性の高い企業価値の算出が可能になります。

    このように多角的な視点を持つことで、自社の経営戦略の立案や見直しに役立てることができます。客観的な理論株価を算出し、自社の財務上の課題を浮き彫りにし具体的な解決策の策定を行いましょう。

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    当記事の執筆者

    CIT経営開発事務所 代表
    井上 隆寛(いのうえ・たかひろ)

    IT・事業コンサルタント
    IT・開発エンジニア
    行政書士R6合格者未登録

    大手システム開発会社にてフルスタックSE兼Webデザイナーとして従事。2021年にコンサルタントとして独立し、企業に対するITコンサルティング・ソリューション導入支援事業を開始。2023年にはイベント企画・運営事業を新たに展開、2024年には行政書士試験に合格。現在はIT・AIコンサルティング、システム開発、エンターテイメントの3事業を柱に、企業の技術顧問や講師としてICT教育やプログラミング授業も手がける。